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2006年02月12日

議員の頭

昨日の午後のことです。町会議員がやってきました。その人は定期的に地方自治のことについて刊行物を作って町民に配って回っているという非常に熱心な方です。

私のことも気にかけてくれており、こうして配布しているときに私が在宅であればいろいろと話をしてくれます。

で、話題はやはり農政と私の身の振り方について。

一言で言うと今後の農政は専業にしか補助は出さない方針。しかも4町分以上のある程度規模を持った農家のみ。
つまり、私のように小規模他品目でしかも自然農法などというばかげたことをやっていると行政には相手にされないということです。

私としては行政や農協などとは関わりたくないのでそんなことはどうでもいいのですが、議員さん個人としては私のことも心配してくれていろいろとアドバイスとくれるわけです。

しかし、悲しいかな彼の頭の中には平均的な収入を確保できないと百姓などできないという固定観念があり、私からするとこれは半分は正解であり、半分は不正解なわけです。

そもそも収入面だけで見ると一般的な、つまり農政や農協が勧めるような農業経営では採算ベースに乗せることは非常に難しく、かなり限られた条件を満たし、尚且つ寝る間も惜しんで働いてやっとというのが現実です。
それだからこそ農業従事者が激減しているということも言えるのですが、これは元を質せば政府や農協がそう仕向け、百姓もそれに乗っかったという歴史があるわけで責任の追及は難しい問題でもあります。

さて、私に置き換えて考えてみますと、収入面だけを考えれば今みたいな生活は絶対にしないわけでして、街でサラリーマンでもやっていたほうがよっぽど楽に稼げるわけです。
確かに今の私ほど収入がない状態ですとかなり苦しいのも現実ではあり、収入面を全否定する気は毛頭ありませんし、その大切さは身にしみてわかっています。

しかし、農業従事者が減少の一途をたどり、新たに農に携わる人間を増やしていこうとするのであれば、収入面だけを何とかしようと躍起になっても無駄なわけで、むしろ新たに百姓をしようなどという人間はそれ以外のところに目的ややりがいの大半を求めているのです。

同じ補助金を使うのであれば、農業従事者をいかに増やすかというところに主眼を置くのも一つだとは思うのですが、先に述べたような理由から小規模ではだめ、自然農法ではだめ、ということになり、結局は都市民から見ると明らかに無駄と思われるような大金を既存農家の既得権を守るためだけに浪費しているように見られてしまうわけです。

肝心なのは住む場所と耕す土地だけなのです。これさえ確保できればあとは各々がなんとかします。挫折する人間も多数出るでしょうが、そこまで責任をみる必要はないでしょう。

一見単純なようですが、この部分が一番踏み込めていない問題でもあるんですね。

2006年02月12日 16:36

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Comments

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投稿者 Cheap Michael Kors Bags : 2014年09月20日 02:55

全くその通りだと思う。だから私も何とか自分の形を早く作って「こういうのもあるんだよ」ってのを証明したいんだけどね。ま、それによって行政が動くとは思えないけど、次に続く人たちの踏み石程度にはなれるかなって。

投稿者 kenzo : 2006年02月13日 17:37

φ(◎。◎‐)フム
議員の頭なんてものは、そんなモンだろう。
一所懸命町のために働いているのかどーかは知らんが、
そーゆー部分に踏み込むなんてことは考えちゃおらんだろ。
実際ちっとやそっと動いても解決できんモンだろうし。
食料危機にでもならんと分からんよ、たぶん。

しかし、けんぞーみたいに、何かを求めて農業に従事する人間の気持ちは、そーゆー町会議員が一番考えなきゃいけないような気がするが…。

投稿者 ☆シンジ☆★ : 2006年02月13日 13:04

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