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2011年03月17日

雪の中で

昨日からまた雪です。少し春に近づいてきたと思っていたらまた真冬に逆戻りです。気温も-10℃くらいまでは下がりまして、こちらも真冬並です。

そんな中昨日は味噌の仕込をしました。今年で3回目となりました我が家の味噌作りです。よりによってなんで雪の日に、と言うことですが、これは父親の休みの都合上です。

朝から吹雪く中で大豆を煮ておりました。味噌の仕込みと言ってもこの作業がほとんどでして、これ以降の作業は割合簡単に進みます。何より昨日のような天気の日には家の中でできるのが助かります。

ということでほぼ一日吹雪の中で大豆を煮ておりました。当然夕方になって竃などの片付けができるわけもなく、とりあえず雪が落ち着くまでは放置です。

寒いばかりで大変ではありましたが、味噌を仕込むには寒いときのほうがいいわけでして、そう考えると結果よかったのかもしれません。

大豆はうちの両親がこちらで畑を借りて作っております、完全無農薬栽培のものです。麹は残念ながらまだ自家製とはできておりませんので、買っております。今年は米麹・麦麹・合わせと仕込んでみました。

麹も店を変えてみたり、塩も変えてみたり、と毎年少しずつ試しながら作っております。全く同じ分量・同じもので仕込んでみても年によって味が変わるのが発酵の奥深さでしょうが、材料そのものが変わっていくわけですからそれ以上の楽しみがあります。

今年も去年と同量仕込みました。一甕が約10㎏で合計40kg。甕ごとに麹の種類や塩の種類が違います。家族で分けて食べているとだいたい1年で食べ切るくらいの量だと思います。まあ、我が家で食べる量が一番多いとは思いますが。

日本人の食卓には欠かせない食材のひとつがこの味噌ですが、それを自給できるのは何より幸せなことです。素材も製法も自分たちでやっていますからいわゆる「安心・安全」に関してもこれ以上の確実性はありません。

醤油に関しては以前ご紹介しましたが、信頼できる蔵を近くで見つけることができたのでよかったのですが、味噌は見つけていませんでした。それで自家製に踏み切ったのか、自家生産できるようになったから味噌蔵は本気で探さなくなったのか、どちらが先かは知りませんが。

米や麦の生産量に余裕ができれば、次は麹も自家製にできるかな、と欲ばかり膨らみますが、まあ、これは時がくればわかることです。欲張らず、焦らず、着実にひとつずつ生活の一部として定着させていくことが肝要ですね。そしてそれが一番の近道でもあるのでしょう。「急がば回れ」なんて言葉、百姓になるまではその本意を実感できていなかったんだと、近年になってようやくわかった気がします。

さてさて、何はともあれ2~3日は寒いようなのでまた引きこもっておきましょうか・・・

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2011年03月15日

燻製

初めて燻製を作ってみました。

今月はじめ、近所の方から猪肉をいただきました。直後に私が高熱で寝込んだこともあり、とてもすぐには食べ切れませんで、何とか保存を、と考えたのがことの始まりです。

ネットや本で基本的な作り方を調べてみて、とりあえずやってみることにしました。例によって私のことですからレシピなどはテキトーです。

はじめに肉を塩漬けにします。この漬け込み時に各々好きな味を調合するようなのですが、特にスパイスなどを取り揃えているわけでもないので、今回は塩コショウだけでやりました。

密閉して7日程度熟成させるのですが、通常冷蔵庫でと書いてありますが、うちは冬季は冷蔵庫は使用してませんので、雪の中でチルド保存です。

こうして埋めておいた肉を昨日取り出してみました。塩抜きをしたら水気をよくふき取ってから陰干しします。

そして夕方からいよいよ燻し作業に入りました。と言いましても燻製器などがあるわけではありませんので、家にあるものを使って自分なりにやってみました。
簡易の竃、鉄板、ペール缶を組み合わせてこんな感じでやってみました。

燻煙用には桜を使ってみました。このペール缶の中に肉がぶら下がっております。

火加減や温度もまったくの勘でして、何度で何時間などという繊細な作業には全くもってなっておりません。しかも途中でさくらの散歩に行っている間に火が消えかけるという始末。慌てて火をおこしなおしてといった体たらくです。

それでも何とか2~3時間は燻せたのではないかと。そのまま一晩おいてから今朝取り出してみました。

完成です!

いわゆる「あめ色」とはなっておりませんが、桜のいい香りがします。かなり高温で燻したようで中まで火が十分に通っておりました。薄く切ってそのまま味見をしてみましたが、「かなりうまい」と女房と二人喜んでおります。

ちょっと塩味が強かった感はありますが、肉の臭みもきれいに抜けています。塩とコショウだけで十分おいしいもんですね。まあ、欲を出せばこれをベースにあれこれ調味料やスパイスなどを加えていこうということになるのでしょうが、今の私にはそこまでの技術も余力もありませんので、塩コショウで満足です。

いい酒のあてができました。

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2011年03月11日

毒消し

雪が溶けると早速にふきのとうが頭をのぞかせてきました。ということで早速とってきていただきます。

味噌汁に入れたり、炒め物に入れたりもしますが、やはりふき味噌は作っておかなければ、ということで今年も作りました。

今年は少し趣向を変えてゴマなども入れてみました。今までとは少し違った風味が楽しめます。

よく、春先の山菜は冬の間に体に蓄積された毒消しをしてくれる、と言われますが、厳密に言うと「毒を消してくれる」のではなく、「毒をもって毒を制す」に近いものらしい。

山菜は得てして灰汁が強いのですが、この「あく」なるもの本来は植物が身を守るために持っている「毒」のようです。この「毒」を少量体に取り込むことで免疫機能を活性化させてこれからの一年を始めるにあたっての体作りをするのだとか。

確かに灰汁の強いものを食べ過ぎるとお腹具合が悪くなりますもんね。数年前に筍の食べすぎで胃もたれたことがあります。

何事も「過ぎたるは・・・」でありまして、ブームや流言蜚語に惑わされての食べ過ぎ、採り過ぎはすべて「天に唾する」が如くであります。

昔から自然とともに生きてきた日本人の知恵。生活の一部としてそれを実感できるのはありがたいことであります。

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2011年03月09日

素人作

ここ4日ほどいわゆる「日曜大工」的なことをしておりました。

我が家にはこれまで音楽再生機器なるものがありませんでしたが、ひょんなことから写真にあるようなものをいただきました。

蔵之介の出産祝いにも童謡や子守唄のCDなどをいただいていたのですが、それを聞くこともかなわずここまできていたのですが、ついに聞けるようになりました。

このステレオを置く台を作っていたのですが、どうせなら下にはオムツなどを収納できるようにしようと欲を出しまして、こんな感じにしてみました。

骨組み材は以前米蔵を作ったときの余りがありましたのでそれを使いまして、買った材料は天板のみ。1500円程度です。

今まではビス止めで簡単に作っていたのですが、今回は釘などを使わず組み木でやってみようとこれまた要らぬ欲を出してしまい苦労しました。

初めてほぞを削ってくみ上げていくわけですから、そりゃあもうヒドイもんです。何とかかんとか形にはしましたが、結構ゆがんでます。素人がみようみまねでやるんですから、まあこの程度で許してもらうことにしましょう。とりあえず台がガタガタするとか、傾いて物が転がるとかいうことはないので、それだけでよしと。

改めて技術のなさと、道具の大切さとを痛感しましたが、これに懲りずまた機会を見つけてはしつこく練習していきたいですね。

ちなみに周囲の雪はかなり溶けてくれましたが、家周りの雪だけはしっかりとあります。また寒さが戻ってきておりまして、雪もちらついておりますので、まだまだ百姓仕事にはなりません。
だからこんな悪さをする時間も取れるんですけどね。お次は今年の「手植え機」の作成に向かいます。ってまだ構想が固まっていないんですけど・・・

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2011年03月03日

盛沢山

気がつくと2ヶ月以上も更新していませんでしたね。PCの故障があったとしても過去最長ではないかと・・・
「もうこのブログは終わったのか」と思われても仕方ありませんでしたねえ。

さて、この間の私の概略をご説明しておきますと、
1月・・・主に雪かきとおしめの洗濯
1月末~2月末・・・出稼ぎ
といった生活をしていた次第でして、その間にも過去最高の積雪量だったり、最低の気温だったり、それに伴う水道管の破裂だったり・・・ほかにも車やPCなどありとあらゆる機械物の故障が相次いだりとホンと年明けから毎週のようにイベント盛りだくさんだったわけです。

そんなこんなを乗り越えて、先日ようやく家族そろって我が家へ帰ってきました。ようやく少し落ち着いた生活に、と気が抜けたのがいけませんでしたね。
やっちゃいました、インフルエンザ・・・

まあ、例によって病院には行っていないので、勝手にインフルエンザと呼んでいるのですが、39度以上もの熱が出たらもうそう呼んでもいいでしょう。

私7年位前に一度それらしき高熱で寝込んだことはあったのですが、インフルエンザと定かな記憶もなく、自分はかかったことがないと思っておりました。
ということで「インフルエンザ流行」とか言われても結構バカにしてかかっておりましたが、いや、結構きついですねえ。

ピークの高熱時は半日くらいで乗り越えたのですが、その間自分で何を考えて何をしていたのか記憶が定かではありません。

「熱が高いんだから下げないとな」
「いや熱を下げるには体温上げて、しっかり汗かいて病菌を退治するんだよな」
「・・・で、今おれ何やってんの?熱上げてんの?下げてんの?」
「そもそも熱上げるとか下げるとかって何?」

とまあ、こんなわけわかんない感じの頭の中です。そもそも意識が定まってない時間帯があるわけですから、この記憶もいい加減なものです。

そのとき思いましたね。ただ高熱というだけでさえこの意識の混乱具合。そりゃあタミフル飲んだら幻覚もおきるかも。

人間の比較能力というものも都合よくできているようでして、39度台の熱でうなされていたところから、38度台に下がるというこのたった1度の違いで、ほぼ治った気になってしまった自分がいるから面白いものです。

実際はそこから平熱に戻るまでのほうが時間がかかりまして、都合丸々2日は床の中におりました。その間ほとんど食べ物も口にできず、本日からようやく少しずつ食べられるようになりました。

人間の体も捨てたもんじゃないなと思ったのが、この「食べる」ということについてですね。病気のときはそれを治すこと意外に一切の能力を振り分けてくれません。今回の私の場合も朝食べたものがお腹に残っていたのですが、これが邪魔で仕方がない。結局これらをすべて吐き出してからが急速に回復に向かうんですね。

そして病床2日目。微熱まで下がってきて少々小腹もすいてきたので、調子に乗ってお餅を食べました。それも2個。これがお昼の3時ごろです。
結局この後何も食べられなくなり、そのまま今日の朝までです。

よく言われることではありますが、「食べる」ということは相当な体力を使うんですね。それが消化に悪いものだったり、体に害のあるものであれば尚のことというのもよくわかります。

何はともあれ今回のことも私の一月にわたる不摂生生活と気のゆるみが招いた事態です。3月にもなったことですし、気を入れなおして正しい生活に近づけていきたいところです。

久々なのに何も写真がないというのも寂しいので、今季最高に雪が積もったときの写真でもご覧ください。

16:04 | コメント (1488) | トラックバック